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「ダイエット」の用語について




もともと英語のdietは、(日常的な)食事、特に食餌療法のための「規定食」のことであった。この語そのものには、「痩せる」や「太る」といった「目的」の意味合いは無く、単に「目的」に向けての「手段」を表す言葉である。従って「痩せた人が太るためにダイエットという方法を選択する(カロリーの高い食事に制限する)」「虚弱体質なのでダイエットします(健康になる目的のため、栄養価の高い食事を選択する)」というような使い方が本来正しい。
しかしこの語は、日本では、当初減量のための食事制限を説明する際に広く使われたため、「ダイエットは減量という意味だ」という誤った意味で浸透してしまい、誤用が訂正されないままマスコミ等が使用範囲を拡大させ、結果として元々の語の意味には含まれない「目的」としての「減量」そのものを指すようになり、元々の意味である「食事」「手段としての食餌療法」の意味は欠落してしまった。そのため現在では「食事制限のないダイエット」という自己矛盾した言い回しや「ジョギングダイエット」という、本来的には何を意味するのか分からない言い方も一般にあふれ、誤用の固定化を招き、またそのイメージを悪用して、本来痩せる機能の無いものを「ダイエット」と称して販売することで「嘘をつかずに騙して」健康商品を販売する方法も多い。
日本国内一般では、単に「痩せる」という意味で「ダイエット」を用いている場面が多いが、辞書的には意味は「食事」あるいは「食餌療法」が主体であり、また一般に語の意味が流通することと、百科事典のような場所で(定義的に)用いることはそのスタンスが違い、原語の指し示す範囲のみならず、手段・目的といった次元までを逸脱して掲載させてしまえば、用語の混乱、ひいては意味の疎通の混乱を助長しかねない。その理由から、ここでは、元来の意味である食事、あるいは食餌療法に関する項目を主体に記載する。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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